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五月一三日 春季大祭が斎行されました

五月一三日 春季大祭が斎行されました

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去る五月十日は別府八幡宮の春季大祭が斎行され、御神幸先の有帆公民館近くの御旅所前では恒例の有帆市が開かれました。
夏野菜の苗市や露店などが公民館と体育館の周囲に開かれ、これ以上ない絶好の天気も相まって大いに賑わいました。
天気が良すぎて暑いくらいでして直射日光もガンガンと照り付け、まるで夏場のようでありました。
ご存知の方も多いと思いますが、私は頭皮を直射日光から防御する機能が一般人より乏しいものですから、大変です。

有帆市では今年は初の試みとして、有帆の子供会の皆さんのご尽力により、総勢約50名もの子供達によるみこしの渡御が行われました。
子供達が元気におみこしを担ぐ姿を見ていると自然と周囲も元気になっていきますね。
私も先日から喉を痛めて体調不良でして、お祭りを一日耐えられるのか正直言いまして不安でしたが、子供達に元気を貰ったお蔭でなんとか無事お務めが出来ました。

みこしを担ぐ子供達の周囲には、その親御さんやご家族をはじめて老若男女を問わず地域の住民のみなさんが大勢笑顔で集まって盛り上がっておられまして、幸せな気持ちになりました。
普段交流の無い人や違う年代層の方とも、子供の話題を通すと会話が弾みます。それがひいては地域住民間の絆を深めていくことになるのでしょう。
子供は夫婦の仲をとりもち、つなぎ固める存在であるということで「子はかすがい」なんて言いますが、子供は夫婦だけでなく「地域のかすがい」でもあるのだなと、そんなことを思いました。

暑い中がんばった子供達や親御さん、総代さんや役員さんのお陰様をもちまして盛儀の内に祭典を執り行えました。みなさま本当に有難うございました。

思えば「子供」と同じく昔から「地域のかすがい」として機能してきたのが「まつり」であり「神社」でありました。
人々は神に農作物の豊作を祈願し、またその収穫を祝い、神に対する感謝を示すために、あるいは地域全体の繁栄を祈願するために「まつり」を行いました。そしてこのまつりが数少ない娯楽となり、楽しい時を共有し、また力を合わせて共同でまつりを成し遂げることによって住民相互の絆を深めました。
「神社」はそのまつりの中心であり舞台であり、地域を守護する「氏神」が鎮座する神聖な場であり、時には林野の共同利用や用水の管理等の集落の様々な問題を合議し解決するための寄合が開かれる場でもありました。
「昔」とはいっても永い歴史を見ればほんの少し前まで、神社は地域の中核であり、地域住民の絆をつなぎ固めるために欠くことのできない重要な「かすがい」であったのです。

しかし現在を見てみるとどうでしょう、神社は「地域のかすがい」足り得ているのか?
殆どの住民が農業に従事して同じような生活形態をなしていた時代とは違い、現代は実に多様な生活形態や価値観が共存する時代です。昔のように地域住民がこぞって神社に集い、まつりに熱を上げるということは難しいのかもしれません。
地域を守護する「氏神」と、これを共同で祭り、奉賛する「氏子」という関係も、現代の感覚では容易に受け入れられないのかもしれません。

しかしたとえ時代が変わったとしても、地域の中核であり地域住民の絆を深める存在であることが神社の重要な存在意義の一つであります。
もっと地域住民のみなさんが気軽に集える開かれた神社となり、もっと子供達の様に地域から愛され、地域の絆をつなぎ固める「地域のかすがい」としての機能を十分に発揮できるような神社となるために、一神職としてより一層頑張らなければと、真っ赤に日焼けしてヒリヒリと痛む頭で考えております。

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