メディア等でも盛大に報道されましたのでみなさんご承知のことと存じますが、伊勢の神宮におかれましては二十年に一度の式年遷宮が無事目出度くも斎行されました。
この御遷宮を奉祝致しまして十月八日から十一月三十日の間、全国各地の団体により神事芸能、また各種伝統芸能が神宮御神域にて奉納されています。
山口県内の雅楽愛好の神職・神社関係者等で組織される山口県神社雅楽会におきましてもこの度の御遷宮を奉祝致しまして、去る10月23日、内宮神苑に特設された舞台にて雅楽の奉納演奏を行ってまいりました。
曲目は管絃の部として、まずは黄鐘調の国歌君が代。次に平調音取から越殿楽、陪臚。
次に舞楽の部として蘭陵王と還城楽(右方)を奉納し、最後に退出楽として長慶子を奏楽しました。
私も龍笛の一員として参加させていただきましたが、神宮神苑という神主として非常に光栄な場所での演奏ということもあり、緊張もありましたが震えるほどの感激の中演奏をすることが出来ました。
台風の影響もあり生憎の雨でしたが多くの参拝者の方々に鑑賞していただけましたし、個人的にも蘭陵王と長慶子の龍笛主管、それと還城楽の際の「蛇持ち」ならぬ「花持ち」というお役目を任せていただきましたこともあり、今回の経験は生涯の宝物になりました。